禁煙外来での治療

禁煙外来とは

禁煙外来:医者イメージ

禁煙外来ってなに?

禁煙外来とは、ニコチン依存症により自力で禁煙出来なくなってしまった人の為に、医師がサポートしながら行う禁煙治療です。
医療機関にて医師のカウンセリングや検査を行いつつ、禁煙補助薬(チャンピックス)を使って行います。
「たかが禁煙で、治療なんて大げさじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、ニコチン依存症は立派な病気です。

実際にニコチンの依存性は麻薬以上であり、使用人口に対する依存症になった人の割合がヘロイン23%、コカイン23%なのに対し、ニコチンは32%であるとの報告があります。(出典:全米科学アカデミー医学研究所)

そしてこの依存性はヘビースモーカーである程強くなるものです。軽度の依存症であれば自力での禁煙も不可能ではありませんが、喫煙年数や一日の喫煙本数が非常に多いヘビースモーカーにとっては非常に苦しいものです。
現在、喫煙者の約70%はニコチン依存症であると言われており、禁煙外来を利用して禁煙を行う事も広く一般的になりました。

禁煙外来の成功率は?

厚生労働省の発表では、禁煙外来を3カ月(5回に通院)続けられた人の78.5%は禁煙に成功したといわれています。(治療8週目~12週目の時点での禁煙率)
ただし、あくまで禁煙外来を最後まで続けた場合の成功率になりますので、禁煙外来は途中で中断せずに最後まで続ける事が大事です。

禁煙外来の費用は?

禁煙外来の費用は、保険適用時で13,000円~20,000円程度になります。
費用はどの禁煙補助薬を選択するかによっても変わりますが、飲み薬よりもニコチンパッチを使った治療の方が、比較的安く済みます。
禁煙外来はニコチン依存症と診断されなくても受ける事が出来ますが、保険適用外になるため費用が跳ね上がります。
自分が保険適用内であるかどうか事前に確認しておきましょう。

禁煙外来の保険適用

禁煙外来の治療の流れ

禁煙外来ではカウンセリングと禁煙補助薬を使った治療を行っています。
治療期間は3カ月で、2週間の間隔を空けて合計5回通院します。

1回目(初診)
初診では、まず『ニコチン依存症』であるかどうかのチェックが行われます。
ここでニコチン依存症であると診断されなければ、保健適用がされません。
その後、一酸化炭素濃度の測定や禁煙開始日の設定、医師からのアドバイスを受けたのちに禁煙補助薬の選択を行います。
禁煙補助薬としてチャンピックスというニコチンを含まない飲み薬タイプの飲み薬が使われます。その他の補助薬として、ニコチンパッチニコチンガムがあります。
2~4回目
通院2回目以降では、呼気一酸化炭素濃度の測定(喫煙をしてしまった場合、これで判明してしまいます)や医師からのアドバイスなど受け、経過を見ていきます。
5回目
最後の5回目の通院時には、呼気一酸化炭素濃度の測定をしたのち、今後の禁煙についてなど医師と相談して禁煙外来は終了になります。

禁煙外来の保険適用

禁煙外来においては、『ニコチン依存症』と診断された場合のみ保険適用になります。
ニコチン依存症と診断されるには、以下の5つの要件を満たしている必要があります。

禁煙外来で保険が適用される条件

①前回の治療の初回診療日から1年経過している

この項目は、以前に禁煙外来を受けた経験のある人にのみ当てはまります。
前回の治療の初回診療日から1年未満の再受診の場合は自由診療となり、保険は適用されません。

②ニコチン依存症スクリーニングテストで5つ以上の該当項目がある

ニコチン依存症スクリーニングテストとは、WHOやアメリカ精神医学会の記述に準拠して、精神医学的な面からニコチン依存症を診断することを目的として作られました。
以下の10の質問があります。『はい』・『いいえ』で回答した場合、『はい』が5つ以上あるようでしたら、スクリーニングテストは満たしている事になります。

  1. 最初に自分が吸おうと思っていた本数よりも、ずっと多くの本数を吸ってしまった事がありますか。
  2. 禁煙もしくは喫煙本数を減らそうと試みてみたものの、出来なかった事がありますか。
  3. 2を試みたさいに、タバコが欲しくてたまらなくなりましたか。
  4. 2を試みたさいに、次のどれか一つでも当てはまりましたか(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
  5. 4のいずれかが当てはまった時、症状を消すための手段として喫煙をしたことがありますか。
  6. 重い病気にかかった際に、タバコが良くないと認識していたのに吸ってしまった事がありますか。
  7. 喫煙によって自分の体に健康問題が起きているとわかっていても、吸ってしまった事がありますか。
  8. 喫煙によって自分の体に精神的問題が起きているとわかっていても、吸ってしまった事がありますか。
  9. 自分はタバコに依存していると認識した事がありますか。
  10. タバコが吸えないからという理由で、仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか。

③35歳未満であるorブリンクマン指数で200点以上

計算式としては、1日の喫煙本数×喫煙年数となります。
(例えば1日の喫煙本数が20本で、15年吸い続けている人の場合は、20×15=300となります)
このブリンクマン指数が200以上だと、条件を満たしている事になります。
ただし、ブリンクマン指数の条件を満たす必要があるのは35歳以上の人のみで、35歳未満の人はこの要件を満たす必要はありません。

ブリンクマン指数とは、喫煙本数および喫煙年数から、健康と喫煙の関係を示す指標です。

④1ヵ月以内に患者に禁煙意思がある

禁煙外来を受ける患者が、「1ヶ月以内に禁煙を始めたい」という明確な意思を持っている事が条件です。

⑤治療を受けることを文書による同意をしている

患者が「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療についての説明を受けます。
その後、患者が治療内容を十分に確認・理解した上で、書面に同意のサイン(問診票に氏名・日付の記入)をする事が条件となります。

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